産地別ワイン2024年5月12日

イタリアで有名なワインや作られている地域・品種について

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ワインといえばフランス。というイメージが強い方も多いかもしれませんが、実は生産量で見ると、イタリアが世界一のワイン生産国です。 比較的安価なワインも多く、日常から気軽に楽しむことができるのが魅力です。

パスタやピザなど、イタリア料理との相性も抜群。イタリアワインを飲むと、イタリアの文化や風土を感じることができるでしょう。 今回は、そんなイタリアワインの特徴やおすすめのワインをご紹介します。

この記事で解決すること

  • 実は、イタリアはフランスよりもワインの生産量が多いです。
  • 高級ワインもありますが、比較的安価で日頃から親しみやすいワインも多いです。
  • 料理とも相性が良いイタリアワインをご紹介します。

イタリアでワインが作られる地域や品種

イタリアは、北から南まで約 20 の州に分かれており、それぞれの州で異なるワインが作られています。 土着品種と呼ばれる、その土地ならではの品種が多く栽培されているのも特徴です。

代表的なワイン産地は、以下の 3 つです。

トスカーナ州

トスカーナ州は、イタリア中部に位置し、サンジョヴェーゼという品種が主に栽培されています。

サンジョヴェーゼは、イタリアで最も栽培されている品種で、果実味があり、酸味・タンニン(渋み)もバランスよくしっかりと感じられるワインに仕上がります。

比較的強い味わいになるため、肉料理やトマトソースのパスタなどとの相性が良いです。

特に、キャンティ、キャンティ・クラシコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノという 3 つの生産地域が有名です。

キャンティ、キャンティ・クラシコ

元々、この 2 つは、区別されておらず、キャンティ地域全体のワインを指していましたが、安価で美味しいことから、人気が広がり、粗悪なワインも多く出回るようになりました。 昔からキャンティを生産していた地域の生産者たちが、危機感を覚え、キャンティ・クラシコという名称で、キャンティ地域の中でも伝統的な生産方法で作られたワインを区別するようになりました。

このことから、一概には言えませんが、キャンティ・クラシコの方が、キャンティよりも品質が高く、価格も少し高いものが多いです。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ

サンジョヴェーゼ種は下に上げる、ピエモンテ州のネッビオーロと並ぶイタリアを代表する品種ですが、比較的、安価なワインが多く、カジュアルに飲むことができます。 ただし、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは例外で、イタリアの中でも最高峰のワインとされています。

この地域で生産されるサンジョヴェーゼは、果粒が大きく、良質なブドウであることから、ブルネッロという別名(シノニム)がつけられており、非常に高品質なワインが生産されています。

その中でも、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、最低 5 年間の熟成が義務付けられており、その後も長期熟成が可能なため、非常にコクがあり、複雑な味わいが楽しめます。

ピエモンテ州

ピエモンテ州は、イタリア北西部に位置し、バルベーラやネッビオーロといった品種が栽培されています。 特に、ネッビオーロは、ピエモンテ州の代表的な品種で、高級ワイン「バローロ」や「バルバレスコ」が生産されています。

トスカーナ州で栽培されるサンジョヴェーゼは比較的、安価なものが多いですが、ピエモンテ州のワインは高級志向で、価格も高めです。

ネッビオーロの特徴としては、色調が少し淡いことが多く、酸味よりタンニン(渋み)がより強く感じられることが挙げられます。 色調が少し淡いことから、フランスのピノ・ノワールと間違えられることがありますが、ギシギシとしたタンニンがあることがから、かなり飲みごたえがあるワインです。

ヴェネト州

ヴェネト州は、イタリア北東部に位置し、「ソアヴェ」という品種で作られた比較的安価な白ワインと、「コルヴィーナ」という品種で作られる「アマローネ」という高級赤ワインが有名です。

ソアヴェは、フルーティーで万人受けする味わいに加え、酸味がきちんと感じられるため、様々な料理に合わせやすく、イタリアでは非常に人気のある白ワインです。

アマローネは、収穫したブドウをアパッシメント(陰干し)することで、ブドウを濃縮させた上で醸造されるワインです。 生産量が少なく、手間暇かかるため、価格も高めですが、その分、濃厚でコクのある味わいが楽しめます。

その他のイタリアワイン

他にも、イタリアには多くのワイン産地があり、それぞれの土地ならではのワインが作られています。 以下には、特に有名なイタリアワインをご紹介します。

スーパー・トスカーナ(スーパー・タスカン)

元々イタリアは、ワインの品質を保証する DOC(Denominazione di Origine Controllata)や DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)といった規格があり、それに準拠したワインが生産されていました。 品種はもちろん、栽培方法や醸造方法に至るまで、厳格な規定があり、それに準拠しないワインは、単に「テーブルワイン」として売られることが多かったです。

しかし、その規定に縛られることなく、本当に美味しいワインを作りたいという生産者たちが、自由にワインを作るようになりました。 そして、現在、確固たる地位を気づいたのが、スーパー・トスカーナ(スーパー・タスカン)です。

国際品種(カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー等)を使ったワインが多く、フランス・ボルドー地方のワインに負けないくらい高品質なワインを生産しています。

フランチャコルタ

フランチャコルタは、イタリア北部ロンバルディア州で生産されるスパークリングワインです。 シャンパーニュと同じ製法で作られており、品質も高いため、イタリアの中でも高級なスパークリングワインとして知られています。

フランチャコルタは、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロといった品種が使われており、フルーティーでありながら、しっかりとした酸味が感じられるのが特徴です。

ランブルスコ

ランブルスコは、イタリア中部エミリア・ロマーニャ州で生産される赤のスパークリングワインです。

スパークリングワインというと、白かロゼが一般的ですが、このランブルスコは、赤ワインをスパークリングさせた珍しいワインです。 華やかな香りと甘口から辛口まで幅広い味わいが楽しめるため、女性にも人気があります。

価格も手頃なことが多く、1000 円程度から購入できるため、手軽に楽しむことができます。