教養2024年5月12日

ワインの銘醸地

ワインは世界中で生産されていますが、その中でも特に有名な国や地域を紹介します。 それぞれの国や地域により、気候・土壌などが異なるため、ワインの香りや味わいも大きく異なります。 また、ワインはその土地の文化や歴史とも深く関わっており、ワインを飲むことでその土地の魅力を感じることができます。

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この記事で解決すること

  • ワインが有名な国や地域をご紹介します。
  • ワインを買うのであればまずは知っておきたい産地の教養をお伝えします

フランス

ご存知の方も多いと思いますが、フランスはワインの生産国として最も有名です。 その中でも、ブルゴーニュ地方、ボルドー地方、シャンパーニュ地方などは高級ワインの産地として知られています。

ブルゴーニュ地方

フランスの北東部に位置するブルゴーニュ地方では古くから、高品質なワインが生産されています。 世界で一番、価格が高いとされる、ロマネ・コンティもこの地域で作られています。

ブルゴーニュ地方では、赤ワインだと、華やかな香りと酸味のある味わいが特徴のピノ・ノワール。

白ワインだと、アロマティックな樽の香りとミネラリーな味わいが印象的なシャルドネが生産されており、どちらも世界トップレベルのワインとして知られています。

また、みなさんご存知のシャンパンも、ブルゴーニュ地方のシャンパーニュという地域で生産されています。

もしワイン好きの方への贈り物を考えているのであれば、ブルゴーニュ地方のワインを選ぶと喜ばれること間違いなしです。 ただし、価格帯も他の国や地域と比べると高いため、予算と相談しながら選ぶことをおすすめします。

ブルゴーニュ産のワイン」という記事にて、おすすめのブルゴーニュワインを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ボルドー地方

フランスの南西部に位置するボルドー地方は、ブルゴーニュ地方と並び、高級ワインの産地として有名です。 ブルゴーニュ地方とは異なり、ボルドー地方では、ブレンド(複数のブドウ品種を混ぜ合わせること)が一般的です。

赤ワインであれば、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランなどの品種が使われ、ワインの味わいに深みと複雑さを与えています。 白ワインであれば、セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ムスカデルなどが使われ、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。

ワイナリーごとに格付けがなされており、特に有名な 5 大シャトーは、高級ワインの代名詞として知られています。

ボルドー産のワイン」という記事にて、おすすめのボルドーワインを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

イタリア

ワインといえばフランスと思ってしまいがちですが、実はイタリアはワインの生産量が世界一の国です。 土着品種と言われる、イタリア独自の品種が多く、その数はなんと 400 種類以上もあると言われています。 フランスと比べると、比較的安価なワインも多く、日常的に楽しむことができるのも魅力です。

イタリアはブドウの生産において理想的な気候・土壌条件が整っているため、「エノトリア・テルス(ワイン大地)」とも呼ばれ、20 州の全ての地域でワインが生産されています。 その中でも特に有名なのが、トスカーナ地方とピエモンテ地方です。

イタリアワインのワイン」という記事にて、イタリアワインの特徴やおすすめのワインを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

トスカーナ

イタリア中部に位置するトスカーナ地方は、イタリアワインの代表的な産地として知られています。 サンジョヴェーゼと呼ばれる品種が多く栽培されています。

サンジョヴェーゼは、酸味・タンニン(渋み)が共に強く、長期熟成によって複雑な味わいを楽しむことができます。

ピエモンテ

イタリア北西部に位置するピエモンテ地方は、バローロやバルバレスコなど、高級赤ワインの産地として有名です。 ネッビオーロという品種が使われます。

色は比較的淡いですが、サンジョヴェーゼ同様、酸味・タンニンが強く、長期熟成によって複雑な味わいを楽しむことができます。

特に、「バローロ」という地区で生産されるワインは、王のワインとも呼ばれ、力強い味わいが特徴です。 対照的に、「バルバレスコ」という地区で生産されるワインは、バローロよりも柔らかく、エレガンスな味わいが特徴です。

どちらも長期熟成によって真価を発揮するワインのため、飲み頃のワインは 1 万円程はしますが、力強い味わいが好きな方には特におすすめです。

スペイン

スペインは、ワイン生産量が世界第 3 位の国です。 イタリアと同様、ワインに適した気候・土壌条件が整っており、ほぼ全域でワインが生産されています。

リオハ

特に有名なのは、北部のリオハ地方で、テンプラニーリョという品種が栽培されています。 テンプラニーリョは、果実味が豊かで、スパイシーな香りが特徴です。色調も濃く、タンニン(渋み)が強いため、長期熟成をした上で飲まれることが多いです。

特徴的なのは、リオハ地方のワインは、アメリカンオーク樽で熟成されることが多いため、バニラやスパイスの香りが感じられることです。

アメリカ

フランス・イタリアなどの昔からワインを作っている国々を旧世界、それに対して、アメリカ・オーストラリアなど新たにワイン生産が盛んになってきた国々を新世界と呼びます。 その新世界の中で、最も有名なのがアメリカです。

とはいえ、フランスには絶対に勝てないとずっと思われてきましたが、1976 年に開催されたパリスの審判(フランス vs アメリカのブラインドテイスティング)で、フランスの名だたるワインたちにアメリカのワインが勝利したことで、アメリカワインの実力が認められるようになりました。

特に、カリフォルニア州は、アメリカワインの中でも最も有名な産地の一つです。

カリフォルニア

カリフォルニア州では、ワイン生産に適した気候・土壌条件が整っており、多くのワイナリーがあります。 フランスと同様のぶどう品種が栽培されており、赤はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、白はシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどが主に栽培されています。

フランスと比べると、気候が暖かいことが多いため、ブドウの熟度が高く、果実味が強いワインが多いです。 また、アメリカンオーク樽で熟成されることが多いため、バニラやスパイスの香りが感じられることも特徴です。