イタリアワインの王、バローロとは
イタリアでは全 20 州でワインが生産されていますが、その中でもイタリア北西部にあるピエモンテ州のバローロは、イタリアワインの中でも特に高級なワインとして知られています。
バローロは、イタリアの土着品種(その地域固有の品種)である、ネッビオーロというブドウ品種を使って作られる赤ワインで、華やかでエレガントな香り、そして酸味・タンニン(渋み)が調和するワインです。 力強くも、長期熟成により複雑な味わいを楽しむことができるバローロは、「王のワインにして、ワインの王」と称されるほどのワインです。
この記事で解決すること
- 「王のワインにして、ワインの王」と言われるイタリアワインのバローロ。
- 華やかでエレガントな香り、そして酸味・タンニン(渋み)が調和するワインです。
- バローロの歴史や特徴、おすすめの生産者をご紹介します。
バローロとは?
そもそも、バローロというのは、何の名前なのでしょうか?
結論から言うと、バローロは、イタリアワインの格付けで、DOCG という最高ランクに格付けされているワインの総称です。
バローロ DOCD に登録されるためには、
- イタリア、ピエモンテ州、ランゲ丘陵にある 11 の村で生産されていること
- ネッビオーロ品種を最低 85% 以上使用していること
- 熟成期間が最低 38 か月以上(うち 18 か月は樽熟成)であること
などの厳しい条件を満たす必要があり、そのため、バローロは安定して高品質なワインが生産されることで知られています。
バローロ DOCG の名前の由来である、バローロ村も存在しておりますが、一般的にバローロというと、この村ことではなく、バローロ DOCG に格付けされたワインを指します。
バローロを生み出す、ネッビオーロという品種とは?
上に記載した通り、バローロは、イタリアの土着品種であるネッビオーロというブドウ品種を使って作られます。
イタリアは、この土着品種と呼ばれる、その土地に古くから栽培されている品種を大切にしており、ネッビオーロはイタリアの高級品種として知られています。 フランスのブルゴーニュ地方で生産されている、ピノ・ノワールに似た特徴を持つネッビオーロは、華やかな香りと、酸味、そして、ピノ・ノワールに比べて強いタンニン(渋み)を持つことが特徴です。
このタンニンが、バローロの特徴である力強さを生み出しており、長期熟成により、複雑な味わいを楽しむことができるのです。
バローロとよく対比される、バルバレスコとは?
バローロと同じく、ピエモンテ州で生産されるワインとして、バルバレスコがあります。 バローロが「王のワインにして、ワインの王」と称されるのに対し、バルバレスコはその優美な味わいから、「女王のワイン」と呼ばれることが多いです。
生産者やビンテージにより、違いがあるため、一概には言えませんが、
- バローロ:酸味、タンニン(渋み)が強く、力強い味わいが特徴
- バルバレスコ:タンニンが柔らかく、華やかな香りが特徴
といった違いがあることが多いです。
バローロと相性の良い料理
白トリュフ
バローロは、白トリュフとの相性が抜群です。 白トリュフは、バローロと同じく、イタリア・ピエモンテ州のアルバ地方で採れる高級食材で、その香り高い香りと、独特の風味がバローロの複雑な味わいを引き立てます。
赤みのお肉
バローロは、華やかな香りを持ちつつも、力強い味わいが特徴であるため、赤みのお肉との相性が抜群です。 ステーキや、ローストビーフなど、赤みのお肉と一緒に飲むことで、バローロの力強さを楽しむことができます。